スカイリムで使用するテクスチャのメモ： 装備Mod
装備Modで使われるテクスチャについて
テクスチャについて知ってる範囲をまとめようと言う記事です。以前、フォロワーModのテクスチャについてまとめたことがあります。今日は装備Modで使うテクスチャについてのメモを記事にしようと思います。
以前書いた記事は、こちらです。フォロワーModを公開する時に使うテクスチャについての記事です。
フォロワーModのテクスチャについての記事
テクスチャとは？
スカイリムで使われているモデルは、画像ファイルを表面に張り付けて色や凹凸、光沢を表現しています。これをテクスチャリングと言います。
他のサイトの説明を見ると、テクスチャ / Textureは、モデルに使用する画像ファイルと言う意味で使われていることが多いような気がします。正確な説明はWikipediaをご覧ください。
Wikipedia： テクスチャッマッピング
paint.net
表面の情報を画像ファイルを張り付けるよく使われる画像ファイルは、jpg、png、bmp等ですが、ゲームではDDSと言うファイルが使用されます。このDDSファイルは、特定の画像編集ツールを使うことで作成することが出来ます。
現在無料でDDSファイルを扱える画像編集ソフトは、paint.netが一番便利だと思います。下のリンク先からファイルをダウンロードすることが出来ます。Freeの方のリンクをクリックして、右にあるFree Download Now： paint.net 番号のところをクリックすると、ファイルをダウンロードすることが出来ます。
paint.net公式： ダウンロードページ
paint.netのダウンロードページ
paint.netの画面
paint.netでDDSファイルを扱う
画像ファイルを保存する時、ファイル → 名前を付けて保存、を選択します。その後、ファイルの種類から、DirectDraw Surface(DDS) (*.dds)を選択して、保存を押します。
すると、こんなメニューが表示されます。四角で囲んだ部分から、DDSファイルの圧縮形式を選択することが出来ます。
DDSファイルの圧縮形式
DDSの圧縮形式は沢山あります。以前は、DXT1～DXT5と表記されていましたが、現在は、BC1～BC7と表記されています。DXTと言う表現は忘れて、全部BCと言う表記で覚えちゃう方が良さそうです。
Skyrim SEの装備Modでよく使われるDDSの圧縮形式は、BC1、BC7が多いのではないかなと思います。Skyrim LEだとBC1、BC3、RGB888（無圧縮）も使われることがあります。
その他も含め各圧縮形式については、OPTPIX Labsと言うサイトにまとめられていますので、そちらを参考にしてください。
OPTPIX Labs Blog
テクスチャの種類
スカイリムで使われるテクスチャは役割が違うものがあります。表面の色を表したり、凹凸を表したりと、それぞれのテクスチャが異なった状態を表現しています。
Skyrimでは、多くの種類のテクスチャを使用しているのですが、今回は、ディフューズマップ、ノーマルマップ（2種類）、環境マップ、キューブマップ、エミッシブマップを扱うことにしました。この5種類のテクスチャがあれば、基本的に装備Modを作ることが出来るようになります。
ディフューズマップ / Diffuse Map
ポリゴンの表面の色を表すテクスチャです。場合によっては、アルベドマップと呼ばれることもあります。
アルファチャンネルを使用することも出来ます。Nifファイルで、NiAlphaPropertyと言うNode / ノードを追加すると使用することが出来ます。
ディフューズマップ： 圧縮形式
アルファマップを使用するかどうかで圧縮形式が変わります。
アルファマップを使用する場合、Skyrim SEではBC7が良いと思います。また、Skyrim LEの場合はBC3にします。
アルファマップを使用しない場合、Skyrim SEではBC1かBC7のどちらで良いと思います。BC7の方が多少綺麗になります。Skyrim LEの場合、BC1で良いと思います。
ディフューズマップは、圧縮絵形式を吟味するよりは、テクスチャの解像度が高くする方が綺麗にしやすいです。そのため、解像度を上げてBC1で圧縮すると言うのもありです。
ディフューズマップ： ゲームのデータ
下の画像は、鉄の鎧のディフューズマップです。腰の布の部分を表現するためにアルファマップも使用しています。
ディフューズマップ： 鉄の鎧
ノーマルマップ / Normal Map
ポリゴンの表面の凹凸を表すテクスチャです。スカイリムでは、2種類あります。
キャラクターの顔や身体で使用されるているものは、オブジェクトスペースのノーマルマップです。こちらを使用する場合、NifファイルのShader_Flags 1にあるObject_Space_Nomalsにチェックを入れる必要があります。また、ファイルの最後が「_msn」になってます。
装備Modでは、服や鎧では、ボディメッシュを使う場合、この設定が使われるのですが、実際はNifskopeでコピーしたものを利用すると思うので、あまり気にする必要はないかなと思います。
装備等のModで使用されるノーマルマップは、タンジェントスペースのノーマルマップです。
こちらはアルファチャンネルにSpecularityに対応したデータを使ってます。そのため、薄い色になってます。ファイルの最後が「_n」になってます。
Specularityの画像ってどう作るの？って疑問は昔から持ってるのですが、Substance Painterや3D Coatには、このSpecularityの画像を出力する機能があります。もし持ってるようなら、そちらを使ってください。
特に使ってませんと言う場合は、ディフューズマップを白黒画像にした後、濃淡を調整したものを利用すると良いと思います。
ノーマルマップ： 圧縮形式
DDSの圧縮形式は、Skyrim SEの場合BC7が良いと思います。
Skyrim LEの場合は、通常の装備Modの場合BC3にします。顔やボディのテクスチャの場合、無圧縮が良いと思います。
ノーマルマップ： ゲームのデータ
下の画像は、人間タイプのキャラのノーマルマップと、鉄の鎧のノーマルマップです。色合いが違うことがわかると思います。
オブジェクトスペースのノーマルマップ： 顔のテクスチャ
タンジェントスペースのノーマルマップ： 鉄の鎧
環境マップ / Environment Map
環境マップは、キューブマップと呼ばれる十字型のテクスチャから作られる画像を表示する時に使います。
Nifファイルの設定では、Skyrim Shader TypeをEnvironment Mapに設定し、さらに、Shader_Flag 1にEnvironment_Mappingにチェックを入れる必要があります。片方だけだと、確定CTDの原因になります。
環境マップのファイルは最後が「_m」になっています。
環境マップ： 圧縮形式
そんなに繊細なデータではないと思うので、Skyrim SEでもSkyrim LEでもBC1で圧縮して問題ないと思います。
環境マップ： ゲームのデータ
黒檀の鎧は環境マップを使用しています。下の白黒画像が、黒檀の鎧の環境マップです。
環境マップ： 黒檀の鎧
キューブマップ / Cubemap
キューブマップは十字の形をしたファイルから、paint.netで作成することが出来ます。ただ、実際には、すでにModとして公開されているファイルを使う方が楽だと思います。
NexusにHumus Cubemap for Skyrimと言うModが公開されています。これは、Modで使用するためのCubemapが多く同梱されています。使いやすいものを選んで使えば、簡単に光沢感を出すことが出来ると思います。Cubemapで検索すると他のModも見つかると思います。
Skyrim Nexus： Humus Cubemaps for Skyrim： by Humus
キューブマップ： 圧縮形式
何度か作ったことはあるのですが、キューブマップを圧縮する時は、BC1でやってます。これで今のところ問題がなさそうです。
キューブマップ： テンプレート画像
下の十字の画像は、私自身も使うテンプレート的な画像です。この画像＋使いたい画像を組み合わせて、キューブマップの画像を作ることが出来ます。黒い部分だけ残して、白い部分は削除すれば大丈夫です。サイズは、1024 x 756です。256 x 256サイズの正方形が6個です。
paint.netでキューブマップを作成することが出来ます。「十字型画像からのキューブマップ」にチェックが入っていれば、自動でキューブマップを作成してくれると思います。（それで問題が起こってないような気がします。）
黒地に、あまり明るくない画像を乗せると良い感じになります。
キューブマップのテンプレート
エミッシブマップ / Emissive Map
エミッシブ / Emissiveは、発光の表現をするときに使用されます。私自身は、まだ使ったことがないのでいずれ使ってみたいなと思ってます。
エミッシブマップは、基本、白黒画像で、白い方がEmissive Colorに光ります。圧縮形式は、BC1で良いと思いますが、文字のように細かいデータの場合、BC7にした方が綺麗に見えると思います。
エミッシブマップ： ゲームのデータ
下の画像は、ドーンブレイカーで使用されているエミッシブマップです。
エミッシブマップ： ドーンブレイカー
その他
Multi Layer Parallaxと言う設定のデータもあります。液体の入ったビンのモデルで使用されています。以前紹介したModの記事に少し調べたことが書いてあります。
Multi Layer Parallaxを扱ったMod
早見表
| テクスチャの種類 | Skyrim SEの圧縮形式 | Skyrim LEの圧縮形式 |
| ディフューズマップ | BC 1 / BC 7 | BC 1 / BC3 |
| ノーマルマップ | BC 7 | BC 3 / A8R8B8G8 |
| 環境マップ | BC 7 | BC 1 |
| キューブマップ | BC 7 | BC 1 |
参考サイト
各テクスチャの説明は、くつみやさんのSkyrim箱庭DIYが便利です。
Skyrim箱庭DIY
追記）
2022年7月13日
ディフューズマップとノーマルマップについて書き直しました。
最新記事
人気記事
