フォロワーのテクスチャまとめ
フォロワーのテクスチャ
フォロワーModではテクスチャを同梱することが多いと思います。そのため、テクスチャサイズを適切なものに変更することが重要だろうと思います。今回は、そのための記事です。
使用するツールとMod
Paint.NET
基本的にPaintNetで作業することが出来ます。Paint.NETは、フリーのソフトです。DDSファイルを扱うことが出来るフリーの画像編集ソフトです。アルファチャンネルに関しては、Pluginを追加すると使えるようになりますが、使いにくいです。最終的にDDSファイルに出力するためのツールだと思っても問題ありません。
アルファチャンネルを使用してテクスチャを作成したい場合、KritaかGIMPがフリーのツールであります。
paint.net公式: ダウンロードページ
GIMP
アルファチャンネルを使用する場合、こちらで編集すると良いと思います。面倒な作業があるので、アルファチャンネルを使用しているテクスチャは触らないと言うのも一つの手です。また、GIMPを使用して、DDSファイルに圧縮することはやめた方が良いそうです。ノイズが結構多いみたいです。
GIMP公式
Krita公式: ダウンロードページ
フォロワー作成のためのMod
Skyrim LEでフォロワーを作成する場合は、Enhanced Character Editの機能を利用して、フォロワーの顔のデータを出力するのが楽だと思います。Skyrim SEの場合は、Racemenuで出来ると思います。
私自身は、何時もSkyrim LEで作成して、それをSkyrim SEに移植しているので、Skyrim SEで直にフォロワーを作らないので、詳細は良くわかってません。本記事はSkyrim LEの時代のものですので、ECEを利用した制作方法になっています。
Skyrim Nexus: Enhanced Character Edit: by ECE team
Skyrim Special Edition Nexus: RaceMenu: by Expired
Nifskope
Nifskopeは、NIFファイルを開くためのツールです。基本的にダウンロードしたファイルを、適当な場所に解凍するだけ使えるようになります。ウィンドウズで、Nifファイルを扱うプログラムの設定で、NifSkope.exeを指定すれば後は自動で扱えるようになります。
Github: by hexabits
2023年9月現在、Starfieldに対応したバージョンのNifSkope 2.0 Dev 9が最新です。
頭のNIFファイル
フォロワーModを公開する場合、フォロワーの顔のデータが必要です。これは、Nifファイルです。ECEには、キャラメイク中のキャラの顔のNifファイルを出力することが出来ます。F1を押せば、出力されます。出力先のフォルダは、以下の場所です。
顔のNifファイルの出力フォルダ
- Skyrim/Data/SKSE/Plugins/CharGen
Nifファイルの編集はNifskopeで行うことが出来ます。各ノードのBSShaderTextureSetをクリックして、下側に表示されるDDSファイルを全てフォロワーModに入れます。今回は、頭の部分を調べてますが、フォロワーModでは全てのノードについて調べます。
ノードは、頭、髪(2、3種類の場合も)、眉、目、口、傷、ヒゲがあります。それぞれのノードでテクスチャが設定されています。更に、顔には、シミ等(Complexion)、化粧ファイル(戦化粧も含む)の設定があります。
Nifskopeで見た時

スキンテクスチャ
フォロワーが使用する体、手、足のテクスチャーは、ESPファイルに記録されています。頭のNIFファイルと同様に、テクスチャーの指定が記録されていますが、ESPファイルにある情報の方が優先されるので、NIFファイルを修正する必要はありません。NIFファイルをそのままModに同梱してください。
Paint.NetでDDSファイルを作る
Paint.Netを使用してDDSファイルを作ることは、難しくありません。単純に、ファイルから、保存を選択肢、その後ファイル形式をDDSにすれば出来ます。
DDSの圧縮に関しては、Skyrimで頻繁に使用される圧縮形式は、BC1、BC3、RGB:888 (PaintNetの表記は、R8G8B8) です。RGB888は無圧縮とも言います。
また、ミップマップは、デフォルトで使用する設定になっています。オブジェクトが遠くなった時、小さなサイズのテクスチャに切り替えると処理が軽くなります。ミップマップを利用することで、事前に小さなサイズの画像を準備しています。
DDSファイルの圧縮形式


早見表: Skyrim Legendary Edition
ファイルの種類 | 圧縮 | サイズ | |
頭 / Head | .dds | BC1 / RGB888 | 4096 |
_msn.dds | RGB:888 | 2048 | |
_s.dds | BC1 / RGB:888 | 2048 | |
_sk.dds | BC1 | 1024 | |
体 / Head | .dds | BC1 / RGB:888 | 4096 |
_msn.dds | RGB:888 | 2048 | |
_s.dds | BC1 / RGB888 | 2048 | |
_sk.dds | BC1 | 1024 | |
手 / Hand | .dds | BC1 / RGB:888 | 2048 x 1024 |
_msn.dds | RGB:888 | 1024 x 512 | |
_s.dds | BC1 / RGB:888 | 1024 x 512 | |
_sk.dds | BC1 | 1024 x 512 | |
化粧 / Tint | .dds | RGB:888 | 1024 |
早見表: Skyrim Special Edition / Anniversary Edition
ファイルの種類 | 圧縮 | サイズ | |
頭 / Head | .dds | BC7 | 4096 |
_msn.dds | BC7 | 2048 | |
_s.dds | BC7 | 2048 | |
_sk.dds | BC1 | 1024 | |
体 / Head | .dds | BC7 | 4096 |
_msn.dds | BC7 | 2048 | |
_s.dds | BC7 | 2048 | |
_sk.dds | BC1 | 1024 | |
手 / Hand | .dds | BC7 | 2048 x 1024 |
_msn.dds | BC7 | 1024 x 512 | |
_s.dds | BC7 | 1024 x 512 | |
_sk.dds | BC1 | 1024 x 512 | |
化粧 / Tint | .dds | BC7 | 1024 |
他にSSSマップもありますが、あまり重要ではなく、バニラのものを使用するか、テクスチャModに同梱されているものを流用してください。
全部まとめると、1つのModで70MB前後になります。以下、各テクスチャの説明です。
ディフューズマップ: .dds
これは、肌や紙、歯、目等の色の状態を表現するものです。テクスチャで使用している部分は、RGBですが、アルファチャンネルも使用しています。ただし、一般的な肌のテクスチャの場合、基本的にアルファチャンネルは使用していません。
肌が白い、肌が黒い等の情報は、テクスチャではなく、ESPファイルや化粧ファイルで表現しています。その他として、顔の傷、皺等は別のファイルを追加することで表現しています。全て、NIFファイルに記録されているので、そちらを見てファイルを取り出してください。
また、髪の毛は、アルファチャンネルを使用しています。毛先の部分を表現するために使用しているのだと思います。KS Hairdosの髪のテクスチャの、アルファチャンネルだけを表示すると、こうなっています。
また、目と歯も、アルファチャンネルを使用しています。目の場合は、まつ毛(髪の毛と同じ使い方です)と、歯は、歯と歯の間の隙間を作るためです。
髪の毛のアルファチャンネル

ディフューズマップ: 圧縮方法
基本的にBC1で良いと思います。BC1だと詳細が潰れてしまうので、劣化がない無圧縮のRGB:888を使用しているものがあります。もし、RGB:888にする場合サイズが大きくなりますので、注意してください。
DDSファイルで、アルファチャンネルを使用できる圧縮形式は、Skyrim LEだと、BC3 / DXT5です。Skyrim SE / AEだと、BC7です。髪の毛と、目と歯のテクスチャでは、これらの圧縮形式から選択してください。
ディフューズマップ: サイズ
ディフューズマップのテクスチャのサイズは、大きいほど綺麗に見えると思います。圧縮形式で悩むよりは、サイズを2kから4kにしちゃう方が効果がわかりやすいです。その反面、データが大きくなってしまいますが。
最近よく見る肌のテクスチャは、顔と体、”4096 x 4096″(4kサイズ)、手は”2048 x 1024″ですので、今回は、このサイズを基準にします。もっと小さくても問題ありませんが、現状は、”2048 x 2048″(2kサイズ)以上は欲しいかなと思います。
ノーマルマップ: _msn.dds
ノーマルマップは、法線マップと呼ばれたりもします。平面の凹凸をテクスチャで表現しようと言うものです。
Skyrimでは、ノーマルマップの種類として、タンジェントスペース / Tangent Spaceと、オブジェクトスペース / Object Spaceの2種類あります。スキンテクスチャのノーマルマップでは、オブジェクトスペースのノーマルマップを使用しています。
ノーマルマップ: 圧縮形式
ノーマルマップで使用するDDSファイルの圧縮形式は、Skyrim LEとSkyrim SE / AEで変えた方が良いと思います。
Skyrim LEのノーマルマップは、RGB:888を使用すると良いと思います。バニラでは、BC1 / DXT1を使ってるのですが、ブロックノイズがひどくなります。RGB:888を使うことをお勧めします。
Skyrim SE / AEのノーマルマップでも、RGB:888を使っても良いのですが、BC7の方がデータが小さくなり、また、ノイズもあまり多くありません。そのため、BC7がお勧めです。
BC1やBC5で圧縮するとブロック状のノイズが発生します。そのため、無圧縮のRGB:888で圧縮する方が良いと思います。
元々Skyrimが発売された当初のノーマルマップはBC1(DXT1)で圧縮されていたためブロック状のノイズが見えました。その後発売されたSkyrim SEでは、この部分が修正されています。
ノーマルマップ: サイズ
2022年現在だとノーマルマップは詳細なものが使用されていますが、古いスカイリムの場合あまり大きなサイズのノーマルマップを使用しても効果が薄いのかなと思ってます。
そのため、ディフューズマップより小さいサイズにしています。顔と体は、2048、手は、1024 x 512にしています。以前、ノーマルマップの粗さについて調べましたが、結構小さいサイズでも問題ありませんでした。
femalehead_msn.dds の編集 その3 – Dark ELF 編
スペキュラーマップ: _s.dds
これは、肌の光沢を表現するものです。白黒のグレイスケールと呼ばれるものです。当時、この辺りのデータについて知らなかったので、色々数値を変更して調べたことがあります。グレースケールとは言うものの、実際参照しているのはRedのデータだけなようでした。
白黒(0 – 255の数字のこと)の情報を見て、肌に白い色を加色しているのだと思います。人間の肌であれば、数値は、3 – 10 程度が良いと思いますが、Modによりけりです。目のうるみ、唇の状態や、汗、水滴等を表現する場合は、もう少し大きな数字になります。
下の画像は、随分前に環境マップの数値を少しずつ区切って作ったものです。当時の環境だと、こう言う感じに光沢が見えていました。
スペキュラーマップ:RGB: 5

スペキュラーマップ:RGB: 10

スペキュラーマップ:RGB: 16

スペキュラーマップ:RGB: 24

スペキュラーマップ:圧縮
Skyrim LEの場合、個人的には繊細なデータだと思ったので、無圧縮のRGB:888にするのが良いのではと思ったのですが、実際どうでしょうか。気にならなければ、BC1を選択してください。
また、Skyrim SE / AEの場合、BC7で圧縮するのが良いと思います。圧縮後もグラデーションが綺麗ですので、お勧めです。データサイズを小さくしたい場合は、BC1 / DXT1でも良いと思います。
スペキュラーマップ:サイズ
ディフューズマップよりも小さいサイズにしてますが、唇とか、小さい場所の数値が大きくなっていることを考えると、あまり小さいサイズにするのも問題があるのかなと思うので、そこそこのサイズにしてます。顔と体、2048、手は1024 x 512にしています。
SSSマップ: _sk.dds
SSSは、SubSurface Scatteringの略です。サブサーフェイススキャッタリングと読みます。表面下散乱と言われたりもします。
スカイリムでもSSSを使用しているようですが、スカイリムのSSSと言うものが何なのか10年以上経っても詳しいことはわかりませんでした。
Skyrim LEでは、SSSはバグの元になっているらしく、ENBでは新しいSSSに置き換えているとのことです。そのため、いくつかのスキンテクスチャModでは、_sk.ddsファイルは、非常に小さいサイズのものに置き換えられています。
Skyrim SE / AEでも、同じような状況であろうと思いますが、こちらも良くわかりません。多少使っているようで、赤っぽい見た目のテクスチャが良いようです。ENBは、こちらでも、自前の新しいSSSを使っているようです。
SSSマップ: 圧縮形式
あまり効果の高いものではなく、また細部を表現していませんので、BC1で良いと思います。
SSSマップ: サイズ
SSSの機能は、ENBの有無の方が重要です。テクスチャのサイズは気にする必要はないんじゃないかなと思います。Modによっては、効果を期待していないのか、サイズを、64 x 64 にしているものもありました。
化粧ファイル: Tintmask
フォロワーModに同梱するファイルです。ちょっと面倒ですが、化粧ファイルの方でキャラの顔の色が決まります。色白のキャラや、褐色の肌のキャラ、青や緑色等は、化粧ファイルによって決まります。そのため、キャラ毎に化粧ファイルが異なります。
化粧ファイル: 圧縮形式
ノイズが出ると顔のクオリティに影響が出るので、Skyrim LEでは無圧縮のRGB888で圧縮します。
また、Skyrim SE / AEでは、BC7を使用すると良いと思います。
化粧ファイル: サイズ
サイズは、2048が良いように思います。1024でも問題ありません。
その他のテクスチャ
眼球のテクスチャに、キューブマップが使用されています。フォロワーModで使うキューブマップは、目だけだと思います。
キューブマップは、環境マップとセットで使用します。環境マップの白い部分にキューブマップの画像が写り込む感じになります。
たぶん、高品質の目のModを使用していると思うので、フォロワーModでも、そのModのデータを流用するのが良いと思います。使用許可とか権利関係を調べてからModに同梱してください。
まとめ
上のようにしてサイズを変更すると、大体フォロワーModは、1つのサイズが70MB程度になります。
Skyrim LEでデータのサイズを小さくする場合、RGB:888を使用している部分をBC1に変更すれば、サイズは小さくなると思います。ただ、ノーマルマップはやめた方が良いと思います。
Skyrim SE / AEの場合は、BC7で圧縮したテクスチャをBC1に変更すると言う手があります。ディフューズマップはBC1でも良いかもしれません。ただ、こちらもノーマルマップはやめた方が良いと思います。
参考サイト
Skyrimshot
Skyrim箱庭DIY
Nexus Forum
追記)
2016年8月31日
色々補筆書き直ししました。
追記)
2016年9月1日
目と口のテクスチャについて書き加えました。
2022年7月1日
オブジェクトスペースのノーマルマップは、アルファチャンネルを使用していません。当該の箇所の記述が間違っていましたので削除訂正しました。
環境マップとスペキュラーマップを混同してました。修正しました。
化粧ファイルって重要なので、書き直しました。
2023年9月26日
新しいブログに合わせて記事を書き直しました
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